連鎖反応 (核分裂)




 

注意事項

  1. このシミュレーションは、核分裂の原理を理解するためのものであり、提示されたモデルの割合が実際と合わないことがあります。
  2. 核が誇張されて大きく描かれました。
  3. 核周囲の電子は表されていません。

指数関数的爆発の原理

1つのウラン原子核が中性子によって分裂すると、2×108 eVのエネルギーが出てきます。1つのTNT分子が30eVのエネルギーを出すことと比較すると非常に大きな量です。(約6百6十6万倍)
核分裂が起きた後、分裂副産物の質量と中性子の質量を合計すると、元のウラン質量よりも小さいです。

分裂前の質量>分裂後の質量

質量は非常に少し小さくなりますが、Einsteinの有名な公式「E= mc2」によって多大なエネルギーを生産します。核分裂から出るエネルギーは分裂副産物の運動エネルギーに出てきます。そしてこの中のいくつかは、中性子を生成するために使用され、残りの部分は、ガンマ線(r-ray)に出ます。

科学者たちは、このような核分裂にすごい衝撃を受けました。核分裂が起こるとき、膨大なエネルギーが出てくるだけでなく、中性子が生成されるからです。通常1つの中性子が核分裂を起こすと、放出される中性子は、約2〜3個ほどになります。新たに放出された中性子が他の核を分裂させてくれれば、再8〜27個の中性子を作るので連鎖的に核分裂を引き起こす可能性があります。つまり、連鎖反応が加速的に起こるものです。

自然界では、核分裂がよく起きますか?

自然界では、核分裂が起こりません。事実上の連鎖反応は、ウランの珍しい同位元素である235 Uでのみ可能で、これはウラン金属の0.7%のみが存在するからです。ウラン金属の大部分を占めている238 Uは中性子を吸収してしまいます。したがって連鎖反応が不可能になります。

臨界量

もし、核分裂連鎖反応が小さいサイズの塊で起きた場合、多くの中性子が表面を通って逃げて行くので連鎖反応は継続されません。小さな物体は体積に比べて表面積が大きいからです。
連鎖反応を引き起こす可能性がある物質の最小サイズがありますが、この時の質量を(最小)臨界量といいます。

原子爆弾は核分裂が急激に起こることを利用して作られました。臨界量よりも小さな塊は爆発しません。爆発させるためには、いくつかの塊の235Uを突然集めてくれます。その後、全体の質量が臨界量以上となるため、急激な爆発をします。
(Chemistry - The Central Science)

原子力発電所は、核分裂がゆっくり起こるようにするところです。