金属の延性と全盛




 

金属の延性と全盛

金属結晶に力を加えると、金属の原子の層が押されて、原子の位置が変わります。このとき、自由電子が移動して、自由電子と金属原子との間の結合を維持させます。したがって滑った層が離れていかず、原子配列の規則性も変わりません。

金属結合の特徴

鉛をハンマーで叩くと、薄く伸ばします。しかし、塩の結晶を叩くと、砕けます。なぜでしょうか?


イオン結合結晶は、伸びたりせずに、ただつぶれてしまいます。

塩は、金属結晶とは異なり、陽イオン(Na+)と陰イオン(Cl-)が固定された位置でしっかりと結合されている物質です。したがって、塩の結晶をハンマーで叩くと陽イオンと陽イオン、陰イオンと陰イオンが重なる層が生じ、互いに反発しますのでつぶれてしまいます。しかし、金属結晶は、電子が移動して、金属陽イオンとの間の結合を維持させてくれるので、壊れていません。