ダイオードは、
P型半導体とN型半導体を接合させて作り出します。
P型半導体では、電子が不足して、相対的に(+)の電気を帯びる空間である「正孔」がたくさんあり、N型半導体には、(- )の電気を帯びる「自由電子」がたくさんあります。
ダイオード
ダイオードは、一方向にしか電流が流れるようにする部品です。人に例えると、心臓や静脈の弁のような役割をします。一方向の電流のみを通過させるダイオードの基本的な機能に忠実なダイオードは、「整流器(Rectifier Diode)」と呼びます。
ダイオードに電流が流れることができるよう接続したことを「順方向」、電流が遮断された場合を「逆方向」といいます。
ダイオードの回路図記号を見ると、ダイオードの順方向がどの方向であるか容易に知ることができます。ダイオードを見てみると、矢印の形が見えます。この矢印の方向が順方向となります。
ダイオードの構造
順方向(Foward direction)は、P型半導体が電源の(+)極に、N型半導体が電源の( - )極に接続されます。
順方向に接続されると、P-N接合部では、「正孔」と「自由電子」の組み合わせが継続して行われます。結合されて消える」正孔」と「自由電子」は、電源から引き続き供給されるので、最終的には電流が流れるのと同じ効果が発生します。つまり、ダイオードが電流をよく通過させたものです。
逆方向(Reverse direction)は逆に、P型半導体、電源の( - )極に、N型半導体が電源の(+)極に接続されます。
逆方向に接続されるP-N接合部では、何のことはありません。(+)電荷を帯びる「正孔」は、電源の( - )極に導かれて行き、( - )電荷を帯びる「自由電子」は、電源の(+)極に誘われながら二極化が激しくなります。P-N接合部には、相互作用も起こらないので、電流は流れません。
左から通常のシリコンダイオード、整流用ブリッジダイオード、大容量ショットキーダイオード