摩擦による振幅低下効果は無視しました。
単純な調和振動
日常生活の中で同じ運動が繰り返される振動現象が多く見られます。
振動中、スプリングのように、唯一の復元力に基づいて振動する場合、単純調和振動(simple harmonic oscillator)、あるいは単調和振動と呼びます。
振動数と周期
振動数は、単位時間の間の振動回数を指します。
振動数は、「f」と表記し、標準単位は「ヘルツ(Hz)」です。
振動数は、一度往復運動するときにかかる時間である周期「T」の逆数と同じです。
上記のシミュレーションで見ることができる錘とバネの単純調和運動周期(秒、s)は以下の通りです。
\[ T = 2\pi \sqrt{\frac{m}{k}} \]
m: 錘の質量(kg)
k: バネ定数(N/m)
「k」は、バネ定数(spring constant)です。例えば,バネ1mを引っ張る場合に1Nの力が必要な場合は、このときのバネ定数は、1N/mとなり、2Nの力が必要であれば2N/mとなります。
不思議なのは、バネ振り子の振幅は、周期に影響を与えないということです。つまり、バネが大きく揺れたり小さく揺れても、振動周期は変わりません。
周期と振動数の関係から、振動数(Hz)は、次のように求めることができます。
\[f = \frac{1}{2\pi} \sqrt{\frac{k}{m}} \]
垂直なバネ秤の場合、重力の効果
バネを立てて観察する場合、重力の問題が割り込まれ複雑に見えます。しかし、重力は、単にバネ秤にぶら下がっ錘の初期位置を下に移動させるだけで、それ以上の作用はありません。
したがって、振動計算においても重力の影響は無視して考えてください。